そろそろリハビリを                  ~休むだけではなかった適応障害の治療そろそろリハビリを                  ~休むだけではなかった適応障害の治療

適応障害体験記

本は読めるようになりましたか?

「どうですか、本は読めるようになりましたか」

1月末、休職期間を延長してから最初の診察の日。
診察室に入ると医師から唐突にそう聞かれました。

えっ!

一瞬、何を聞かれているのかわかりませんでした。
本は読んでいません。

というか、何もしていません。
ずっと寝ていただけです。

休職期間を延長できた安心感もありましたし、以前本を読もうとしても内容がまったく頭に入ってこなかったこともあって、またしばらくは寝て過ごそうと思っていました。
しかも年始に風邪をぶり返して咳が止まらなくなりました。
そしてついには、咳のしすぎで肋骨にひびまで入ってしまいました。
咳をする度に両胸にずきんと痛みが走ります。

適応障害で休職するまでに追い込まれ、仕事を休んでゆっくり治そうと思ったら、今度は咳が止まらずに肋骨にヒビ。

満足に休むこともできません。

自分はなんでこんなについてないんだろう。
俺の人生っていったい何なんだろう。
このまま終わるのかな。

そんなことを考えては落ち込み、毎日を寝て過ごしていました。

休職中はずっと寝ているものだと思っていた

休職してから、YouTubeでうつ病や適応障害に関する動画をよく見ていました。
長期間に渡って何もできなかった人の体験談や精神科医のアドバイス。
そういうものを見ているうちに、数ヶ月何もせず、寝て過ごすことは当たり前なのだと思っていました。

担当医からも、休職当初は「寝たいだけ寝てください」と言われていました。

だから私の中では「休職=寝て過ごすもの」になっていました。
たまに、回復具合を測るために本を読んでみる。
本というのはその程度のものかと思っていました。

そんな私に突然投げかけられた「本は読めるようになりましたか」という質問。

言葉が出てきませんでした。
何を答えれば良いかわからず、頭が真っ白になりました。

何もしていないことを詰問されているように感じました。
そして余計に焦ってしまいました。
ますます何を答えればいいのかわかりません。

そんな私の様子を見て、医師は少し慌てたように話を続けました。

リハビリの開始

「そろそろリハビリをはじめる時期ですよ」

医師からの説明が始まりました。

適応障害などで長期の休みを取る人はたくさんいるが、その間ずっと寝ているわけではない。ある程度休んだ後は社会復帰のためのリハビリを行っているのだと。

これまでの疲労を回復させ、社会復帰の足がかりをつくるのに約1ヶ月。
その後は社会復帰に向けて少しずつ活動をはじめるのが通常のパターンなのだそうです。

私もその段階に来ているとのことでした。

そうなのかと思うと共に、
でもなんだか、何もしていない自分の駄目なところを指摘されているようにも感じました。

そう感じている私の様子を見て、医師が慌てて言葉を繋いだようにも感じました。
何もしてなかった自分が悪いのか。
何でも自分が責められているように感じる私の心が悪いのか。
何が悪いのかわかりません。
でもきっと私が悪いのでしょう。
いろいろ考えるのですが、考えれば考えるほど、またよくわからなくなりました。

図書館に通う

医師から最初に言われたリハビリは、毎日図書館に通って本を読むことでした。

なるほど、本を読む練習をすれば良いのか。そう思いました。社会復帰するためにはやはり本を読んで理解できる能力が重要なのでしょう。

でも医師の話を聞いていると、どうもそれだけではなさそうでした。
本を読むこと以上に、
毎日朝起きて、毎日決まった場所に行く。
そういう練習も大事なようです。
辛かったら午前で帰ってきてもいいし、無理な日は行かなくても良い。
まずは外に出てみようと言われました。

ところが私は外出については何も抵抗がありませんでした。
実際、旅行にはよくでかけていたので外に出ることは苦じゃありません。
休職する前だって毎日朝6時30分には家を出ていたし。
まあどうってことはないでしょう。

なんだかとても簡単そうです。
来週からやってみようかな。

そう思いました。

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